家具の購入計画を立てたら、まずは理想の大きさを測っておきましょう。家具そのものの大きさだけでなく、家具を置こうと考えている場所をメジャーを使って測り、事前に確認をするとサイズでの失敗が少なくなります。
また、大型家具を購入の際には搬入経路も測っておくことも大切です。
この記事では、家具のサイズの測り方だけでなく、搬入時に気を付けるポイントもわかりやすく解説します。
家具のサイズの見方
通常、家具のサイズは、W(横幅)xD(奥行き)xH(高さ)で表されることが一般的です。まずはこの3つをしっかりと把握してください。ソファなどでは、SH(座面の高さ)、AH(肘掛の高さ)が加わる場合もあります。
また、商品によっては下記の記号も使われます。
- L…長さ(ベッドなどの全長)
- MH…床からベッドマットレス上面までの高さ
- SH…椅子の座面までの高さ
たとえば、サイズ:W440×D530×H680(mm)のワゴンの場合、ワゴンを正面から見て
横幅が440ミリ、
側面の奥行きが530ミリ、
床から本体の一番高いところまでが680ミリ
となります。
また図面の「20」は耐荷重を表しています。

ほかにも、サイズ:W470×D560×H870~1035 SH440~570(mm)のオフィスチェアの場合、
チェアを正面から見て
横幅が470ミリ、
奥行きが560ミリ、
高さが一番低い場合870ミリ、高くした場合1035ミリ、
座面までの高さが一番低くて440ミリ、高くて570ミリ、
となります。

家具搬入時のチェックポイント
ベッドやソファなどの大型家具は、搬入経路のサイズによっては通路が通らない、お部屋に入らない場合があります。
そのため購入の際は、事前に搬入経路のサイズを測定することが大切です。
以下では家具搬入時に確認すべきチェックポイントを説明しています。なお、これらは搬入経路上に梁、配電盤、照明、移動困難な家具などの障害物がないことを前提としています。
家具搬入時のチェックポイント:家具のサイズ
搬入時の家具のサイズで重要なのは、「一番長い辺」=Aと「一番短い辺」=Cです。
搬入時の入口付近や通路は、基本的にはA(一番長い辺)以上の高さが、通路幅はC(一番短い辺)以上無いと搬入できないことを意味します。 ただし、場所によっては斜めに傾けたりすることによって搬入できる場合もあるので、その際はB(二番目に長い辺)も含めて総合的に判断してください。 また、実際の家具のサイズと梱包サイズは違いますので注意しましょう。
段ボールやエアパッキンでしっかりと梱包されているものは家具自体のサイズよりそれぞれの辺が5~10cm程度大きくなります。実際のサイズに多少余裕を持って考えてください。
また、実際の搬入はもちろん人が持って行うわけですから、運ぶ人のスペースも必要です。


家具搬入時のチェックポイント:エレベーター
マンションにお住まいの方に最初の関門として立ちはだかるのがエレベーター(EV)です。ここでつまづくと玄関まで辿り着けないなんてことに…
EVは、扉の高さと幅、EV内の高さと奥行きの4点を測りましょう。 EVでの搬入は通常家具を立てた状態で行います。ですからA(一番長い辺)が扉の高さより小さく、C(一番短い辺)が扉の幅より小さく、かつB(二番目に長い辺)が奥行きより小さいことが基本条件になります。 EVによってはBとCが逆でもOKです。

もしもAが扉の高さより大きい場合は、家具の先端を傾けてくぐらせるように入れます。 このときにEV内の高さがAよりも高ければ立てて入れられます。 立てて入れられない場合は、家具を斜めにしたときの長さがEVの奥行きよりも小さければ搬入できます。 また、マットレスなど厚みのないものは対角線上に入れれば収まる場合もあります。

家具搬入時のチェックポイント:玄関
玄関で重要なのは玄関の幅です。扉を開いたときの内側を測ってください。
玄関までの通路や入ってからの通路が玄関に真っ直ぐ向かっているようであれば家具を横にして搬入できるので、基本的には玄関の幅がC(一番短い辺)以上あれば搬入できます。
マンションやアパートなど通路が玄関に対して直角に走っている場合や玄関を入ってすぐが壁などの場合はEVのときと同じように立てて搬入します。 扉の高さに注意してください。玄関を入った後の段差の高さも忘れないようにしましょう。

家具搬入時のチェックポイント:廊下・通路
廊下は住宅の構造上、天井が低いことがよくあります。A(一番長い辺)よりも天井のほうが低い場合は図1のように横にして運びます。

廊下の幅がC(一番短い辺)以上あれば問題ありません。 曲がり角のある廊下の場合は家具を立てて動かす必要があるので、天井までの高さが重要です。
廊下や通路では照明やドアノブなどにも注意してください。ちょっとしたものに引っ掛かって入らないなんて悲しいですからね。

家具搬入時のチェックポイント:階段
家具の搬入で最大の難関が階段です。
一直線の階段の場合は、階段の幅が十分あれば問題ありませんが、折り返しのある階段となると話は別です。
<階段と天井の高さ> <踊場の奥行き> <踊場の高さ>
など、様々な要素が3次元的に複雑に関わってきます。踊り場の天井や床面積が極端に小さい場合はどうやっても運べないので注意してください。
◆階段の搬入手順◆
- 家具の先端を下げ、階段と水平にして運ぶ
- 踊り場で一旦家具を立ち上げる
- 立てたまま水平に移動する
- 再び家具の先端を下げ、 階段と水平にして運ぶ
階段の内側に手すりが付いている場合は横幅にもご注意ください。また、ここでも照明などに注意しましょう。


搬入経路が確保できないとき
階段からの搬入が不可の場合は、吊り上げて家の外側(ベランダ等)から吊り上げて搬入できる場合があります。家の前の道路や吊り上げ場所の状況によってできるできないや料金が変わってきます。
家具の搬入は事前の準備が不可欠です。
以下は家具購入時のチェックポイントになります。購入前にぜひダウンロードしてご活用ください。