快眠のための正しい枕（まくら）の選び方！おすすめのメーカーについても紹介！

睡眠の必需品である枕は、季節を問わず年間を通して使う寝具です。なるべく自分の体に合ったタイプを愛用したいですよね。

専門店をはじめ数多くのメーカーが製造しており、形状や硬さもたくさんあります。何に注目すれば良いか、分からない方も多いのではないでしょうか。

自分になじまない枕を選んでしまうと、睡眠の質が落ちてしまいます。この記事では、枕選びのポイントや、おすすめのメーカーを紹介します。失敗しない枕の選び方を身に付けて、「買ってよかった！」と思える枕を選びましょう。

枕の役割とは？

毎日使う枕ですが、なぜ枕が必要なのかご存じですか？

枕の役割は、背骨のS字カーブを保つことです。人は直立時、背骨が頭部から腰にかけて、ゆるやかなS字型になっています。

体に負担がかかりにくい正しい寝姿勢とは、このS字をキープしている状態です。枕がない状態で仰向けになると、骨が不自然な形状になるため、肩や首まわりを痛める可能性が高まります。

枕は、ベッドと首の間に生じるすき間を埋めてカーブを支えます。安定した寝心地を導くうえで、枕は欠かせない存在なのです。

適切な枕とはどんな枕？

枕は、頭だけを乗せて寝ている方も多いでしょう。しかし、首や肩の上部も乗せるのが、枕の適切な使い方です。

頭部から肩にかけて骨が曲線を描いているので、頭だけ乗せてもS字カーブを支える本来の役割が果たせません。頭部が高くなりすぎると、逆に負担がかかり寝苦しくなります。

ポイントは、首までしっかり乗せて、肩の上部が枕の裾に当たることをイメージしてください。頭部から肩にかけて均等な圧力がかかりやすく、一部に負担が集中するのを防ぎます。

首とベッドの間のすき間は、人それぞれの骨格や体型によって異なります。自分に合った高さや形状を選ぶことが、適切な枕を選ぶうえで大切です。高さや形状、大きさを選ぶポイントは、下記の項目で詳しく説明しています。

合わない枕を使っているとどうなる？

高すぎたり低すぎたり体に合わない枕を使い続けると、首や肩を痛める原因になります。枕で体を支えきれない場合、首や肩に負担がかかってしまい、常に余計な筋肉を使っている状態になり、首や肩のこりに発展しやすいのです。

ほかにも、喉が狭くなって大きないびきをかいてしまったり腰を痛めてしまったりと、合わない枕はデメリットばかりです。

枕選びのポイント

枕を選ぶ際に重視するポイントを5つ紹介します。ぜひ購入時の参考にしてくださいね。

枕の高さ

合わない高さの枕は、体を痛める原因になりやすく、選ぶポイントの中でも重要な項目です。

高すぎる枕は、首や肩のこり・腰痛だけではなく、首が圧迫されることで脳へ血液が回りにくくなり、頭痛の原因になりかねません。逆に低すぎる枕は心臓より脳の高さが低くなるため、頭に血が上りやすく、不眠症などの体調不良を招きます。

高さは通常、高め・中間・低めのものに分かれています。自分に合った高さは、性別・体格・普段の寝姿勢を考えて選びましょう。

・性別

男女では首の形状に違いがあり、男性は高め、女性は低めの枕がよく合います。また、体が小さなお子さんも低めのほうがフィットするので、ひとつの目安にしてください。

・体格

アスリートなど、日常的に運動していて体格ががっしりしている方は、背骨がはっきりとS字を描いている傾向にあります。そのような方は、普通よりやや高めのタイプが向いています。

その反面、あまり運動をしない方や細身の方は、あまりS字がはっきりしていないので、低めを選んだほうがフィットしやすいでしょう。

・普段の寝姿勢

人はそれぞれ寝姿勢が異なり、仰向き・横向き・うつぶせのいずれかに分かれます。

仰向け寝の方は、高すぎず低すぎない中間の高さがおすすめですが、横向き寝は高め、うつぶせ寝は低めの枕が適しています。

人は横から見ると背骨がS状に曲がっていますが、正面から見るとまっすぐなので、横向き寝の方は、まっすぐな状態をキープする必要があります。

横向きは肩が凸状になることで、背骨が不自然にまがりがちです。肩幅が広い方は、低い枕を使っていると、スムーズに寝返りが打てていない可能性があります。肩幅と同じくらい高さのあるタイプを選ぶことが大切です。

逆にうつぶせ寝の方は、高すぎると頭部が不自然な角度に曲がりやすいため、低いタイプを選びましょう。

枕の大きさ

枕のサイズは、通常小さめ・標準・大きめに分かれますが、製品によってセミロングやロングサイズなどの、横幅がさらに広いタイプがあります。

・小さめ（幅50×長さ35cm）

小さめサイズは、小柄な女性に最適な大きさです。

小さめな枕はお子さん向けだと思いやすいのですが、小さなお子さんは体温が高めで寝ている間によく動くため、横幅は標準サイズ以上で低いタイプがおすすめです。

・標準（幅63×長さ43cm）

こちらは、一般的な日本人の肩幅を基準にしたサイズです。流通量が多く、さまざまなカラーやデザインが製造されているため、好みやインテリアに合わせられるところがポイントです。

機能性が高いタイプもこちらを基準に製造しているメーカーが多いので、迷ったらひとまずこちらのサイズを選択しても良いでしょう。

・大きめ（幅70×長さ50cm）

ホテルや旅館で見かける大きめタイプは、頭から肩にかけてすっぽりと包み込まれるような感覚が特徴です。

横幅と長さがどちらも広めで、体格がしっかりしている方や、寝返りを頻繁に打つ方にうってつけです。朝起きたら枕から頭が落ちている方は、こちらのサイズを試してみると良いかもしれません。

・セミロング（幅90×長さ43cm）

長さは標準サイズと同じですが、横幅が大きめサイズよりも広いタイプです。広いスペースでゆっくり休みたい方や、寝返りが多い方にぴったりです。

・ロング（幅120×長さs43cm）

長さは標準サイズと同じで、セミロングサイズよりもさらに横幅を広げた2人用タイプです。標準サイズの2個分の幅があるため、2人でもゆったり眠れます。

枕の素材

枕には、さまざまな素材が使用されています。代表的な素材を10種類見ていきましょう。

・ポリエステル

比較的リーズナブルな価格のポリエステル素材の枕は、洗濯機で丸洗い可能なタイプが多く、軽くて扱いやすいことが特徴です。防カビや抗菌など、機能性を高めた製品も多く展開しています。

柔軟性に優れていますが、使い続けているうちにボリュームが減っていくため、長期間の使用には不向き。硬くなったら買い替えを検討しましょう。

・羽毛（ダウン）

水鳥の、胸部分の柔らかい羽を詰めた枕。軽くふんわりとした感触で、保温性や吸放湿性に優れています。

基本的に水洗いはできないため、定期的な天日干しが必要です。へたってきたら、業者でリフォームをしてもらいましょう。縮んで汚れてしまった羽毛を取り出し、洗浄や乾燥などの工程を経て、新品のようにボリュームが復活します。

・羽根（フェザー）

軸がついた水鳥の羽を使用した枕で、ダウンに比べてふわふわ感は低いものの、適度な弾力で頭を支えます。ダウン同様に、保温性や吸放湿性が高く、水洗い不可のタイプがほとんどです。

・パイプ

細長いストローを短く切ったような形状です。通気性や耐久性に優れており、長く使い続けたい方に最適。動物素材を使用したものに比べて、虫食いの心配がないことがポイントです。

つぶつぶとした感触や、寝返ったときのガサガサという音が気になる方がいるかもしれません。

・低反発ウレタン

ウレタンはスポンジのような素材。NASAの宇宙飛行士のために開発され、スペースシャトル発射時の衝撃を吸収するために、座席に使用されました。

圧力を押し返す力が少なく、ゆっくりと沈み込み、体の形や寝姿勢に合わせてフィット。首や肩を優しく包み込みます。独特のモチッとした弾力が癖になります。

・高反発ウレタン（ラテックス）

低反発とは真逆で、圧力を押し返す力が強い素材です。しっかりとした弾力で体を支え、沈み込みすぎるのを防ぎ、寝返りを妨げません。

低反発・高反発ウレタンは、基本的に水洗いはできない素材なので、風通しの良い場所へ干すなどのお手入れが必要です。

・高反発ファイバー

ポリエステルを原料にしており、やや硬めで弾力のある素材です。細かなすき間があるため通気性が良く、水洗いできます。人によって硬すぎると感じる方もいるかもしれません。

・ビーズ

発泡スチロールを細かな粒状にした素材です。耐久性が高く、軽く柔らかいため、体の形に合わせてなじみます。ビーズ独特の不思議な感触が楽しめますよ。

・そばがら

そばの実の殻が原料で、日本で古くから親しまれてきた枕の素材です。天然素材ならではの通気性があり、湿気がこもりにくいことが特徴。ただ、使い込むと殻が削れて粉状になり、枕の外に出てくる場合があるので気をつけましょう。

・コルマ 

球体のプラスチックに穴を空けて、通気性を高めた素材。柔軟性や耐久性が高く、ほど良い弾力で寝姿勢を支え、ガサガサと音が鳴りにくい仕様です。

洗えるかどうかも重要なポイント！

毎日使う枕ですから、衛生面が気になるもの。できるだけお手入れが楽なタイプを選びたい方もいるでしょう。

そんな方は、自宅で水洗い可能な枕がイチオシです。これまでにご紹介した素材の中で、水洗いできるのは以下の通りです。なお、製品によってお手入れ方法が異なるので、洗濯表示を確認しましょう。

• ポリエステル
• 高反発ファイバー
• パイプ
• コルマ

そのほかの素材は、こまめな天日干しや乾燥、業者によるクリーニングが必要など、ややお手入れが面倒です。

とくに小さなお子さんや介護用に使う場合、気軽に洗濯できるタイプを使えば、いざ汚れたときにストレスが溜まりにくいでしょう。

枕の形

一般的な長方形型だけではなく、枕にはさまざまな形があります。 期待する寝心地に合わせて、形状もこだわって選んでみましょう。ここでは、代表的な枕の形状を5つ紹介します。

・長方形型（標準タイプ）

長方形は最も一般的な形状で、慣れ親しんだこの形に一番しっくりくる方も多いかもしれません。流通量が多く、柄やカラーのバリエーションも豊富なため、デザインを意識したい人におすすめです。

・中心がくぼんだタイプ

枕の中心部分にくぼみがついている形状です。後頭部がくぼみにすっぽりと収まることで、安定感が期待できます。

・波（ウェーブ）型

側面から枕を見ると、波のように緩やかなカーブがついており、波が高いほうが手前にきます。骨のS字カーブに沿うように作られているため、首や肩が痛くなりにくいところが魅力です。低反発素材の枕によく見られる形状で、首や頭のラインにしっかりとフィットします。

・頸椎支持、横向き対応型

枕の中身が、複数に分割された構造。中身の素材の量を調節して、高さを変えられるタイプや、上下や裏表を変えることで寝心地が変わるものがあります。頸椎のS字形状に沿うように作られているので、横向き寝対策に最適です。

・ハート型

丸みを帯びたハートの上下を逆さまにしたような形状。首回りの高さを抑えた構造になっており、首への負担を軽減します。肩や首のこりを防止したい方におすすめ。主に低反発素材の枕に採用されています。

自分の骨格や体型にぴったり合った枕を求めているなら、オーダーメイドで作るという方法もあります。形状が合わないことを理由に、何度も買い替える手間を省けます。

枕専門店も増えており、購入後に定期的なメンテナンスを実施しているメーカーもあります。その道のプロのスタッフに、睡眠の悩みを相談してみてはいかがでしょうか。

おすすめの枕メーカーのご紹介！

ロマンス小杉

京都に本社を構えるロマンス小杉は、70年以上の歴史がある寝具メーカーです。

複数のブランドがありますが、中でもおすすめは「nexorobi(ねころび)」シリーズ。枕内部の詰め物やシートを出し入れして、自分にぴったりな高さを作れる枕です。

感覚で高さを調節するのではなく、付属の簡易計測器を使って自分に合った高さを測れます。軽く扱いやすいポリエステル製で、あらかじめ抗菌・防臭加工が施されているため、長く清潔な状態で眠れるでしょう。

ねころびは、いろいろな形の製品を展開しており、「寝返りフィットタイプ」は、横幅や側面に適度なカーブをつけることで、スムーズな寝返りをサポート。「横寝サポートタイプ」は、肩幅に合わせて左右の高さを調節可能で、横向きで寝る方に最適です。

また、より細かく高さを調節したいなら、「首と肩に寄りそう枕」にも注目。こちらは、赤十字医療センターの脊椎整形外科医が考案した、機能性の高い枕です。

枕内部が7つに区分けされており、中にはウレタンが詰められています。付属のポンプを使って空気を出し入れして、無段階で高さが調節できます。

人は環境や成長などで、体型や寝姿勢が変わりますが、「首と肩に寄りそう枕」はそんな変化にも都度対応できるので、長く使い続けられますよ。

西川株式会社

通称「西川寝具」「西川ふとん」と呼ばれ、多くの方に愛されています。

400年以上の歴史を持つ西川株式会社は、羽根・低反発、高反発ウレタン・パイプ・ビーズ・そばからなど、多くの素材を使用した枕を製造しています。素材で枕を選びたい方におすすめです。

公式サイトで人気が高い商品をいくつか紹介します。

「医師がすすめる健康枕 肩楽寝」は、肩こりが気になる方にぴったりの枕。枕が首元と後頭部の2か所に区分けされており、詰め物の量を調節して高さを調節できます。

横幅部分が、緩やかなカーブを描いているため、肩や首のすき間にフィット。詰め物はポリエチレンパイプで、しっかりとした安定感が期待できます。自宅で水洗い可能です。

また、「西川の快適枕」にも注目。こちらは左右・中央が3列に区分けされているタイプで、それぞれ詰め物の量が調整できます。

肩幅に合わせて微調整できるため、横向き寝の方にぴったり。詰め物は、柔らかな綿や、安定感のあるパイプから選べます。洗濯機で丸洗いできるところもメリットです。

枕の中身を覆う側生地には吸湿性の高い綿素材を100%採用。さらにコラーゲン加工を施しており、肌にうるおいを与えます。

昭和西川株式会社

通称「西川寝具」「西川ふとん」と呼ばれるメーカーの一つで、多くの方に選ばれています。

昭和西川株式会社は、1942年創業の寝具メーカーです。

注目なのは、健康マットレスで知られるブランド「ムアツ」で展開している枕です。たまごのように丸みを帯びたウレタンを内部に複数敷き詰めた構造をしています。体を点で支えるしくみで体圧分散が高く、体の一部へ負担が集中するのを軽減します。

高弾力・高通気・低反発など、複数のタイプから選べるため、理想の寝心地を体感できるでしょう。パイプを出し入れして、高さ調節が可能な枕も取り扱っています。

また、普通の枕では物足りない方や枕探しにお困りの方は「ギガ枕」がおすすめです。幅90cm・長さ70cmと大きく、背中の広範囲までカバーするので、包み込まれる感触が魅力の枕です。仰向け寝はもちろん、横向きになった際にしっかり体のすき間を埋めるため、肩や首のこりを防ぐでしょう。

使用している素材が枕の上下で異なることもポイントです。上部の綿は柔軟性が高く、体を優しく受け止めます。下部は低反発のウレタンフォームを採用しており、圧力を吸収しながら体を支えます。ウレタンフォームには空気を通す複数の穴を開けており、通気性が良く蒸れにくいため心地良く眠れるでしょう。

フランスベッド

ベッド業界最大手のフランスベッドは、ダウン・フェザー・そばがらなどの天然素材を使用したものから、ポリエステルやパイプ製など、幅広い素材や形状の枕を取り扱っています。

中でも「ニューショルダーフィットピロー」は、側面が高く中央が低い独自の立体構造により、首や肩を優しく支えます。水洗い可能なタイプが多いため、寝心地に加えてお手入れのしやすさも重視したい方に最適です。

頭をしっかり支えたい方やフィット感を重視する方は柔らかめの低反発フォームやソロテックス、体格がしっかりしている人は硬めのフェザー・パイプがおすすめです。

多くの製品に制菌加工が施されているので、清潔な環境で眠れますよ。

まくらぼ

まくらぼは、オーダーメイド枕の専門店です。ひとりひとりの骨格や体圧に合わせて、最適な枕を提案しています。

詰め物などを入れるポケットが8か所に分かれており、ソフトパイプ・抗菌コルマビーズ・ひのき粒など、10種類以上から好みの中材を選べます。

高さは約2mm単位で微調整が可能で、無料メンテナンスサービスもついています。中材を入れたままでも洗濯機で洗えるうえ、耐久性の高い素材を取り入れているので、長く綺麗な状態で使えるでしょう。

おすすめ&人気の枕をバーゲン価格でゲットしたいならセールやイベントに参加しましょう！

「自分の体に合っていて、機能性に優れた枕が欲しいけれど、価格が高くて買えない」「なるべく安く、高品質な枕を手に入れたい」このように思っている方は、アウトレットイベントなどのお得なイベントへの参加がおすすめです。

イベントとは、上記で紹介したロマンス小杉や西川寝具など、メーカーが認めた正規販売店などが全国各地で開催する、期間限定の販売イベントです。
土日や祝日を含む連休などに、全国各地で開催されています。

店舗やwebで販売されている通常価格に比べ、リーズナブルな価格で販売されていることが最大の特徴です。価格が高くて選択肢に入らなかった高級枕も、安く手に入るかもしれません。

お近くのアウトレットなどのイベントを探したいなら、イベント情報サイト「Seiloo(セイルー)」の活用がおすすめです。Seiloo(セイルー)を通して、イベントの参加申込を行なうと、通常参加では利用できない特典が受けられます。

イベントごとに特典は異なりますが、たとえば以下のような特典が用意されています。

• 対象商品をさらに値引き
• 購入商品の配送費無料
• 購入商品を一定期間無料でお預かり
• 不要な寝具を無料で引き取り
• ショッピングローンの金利優遇

複数のメーカーの商品を扱っているイベントもあり、さまざまな種類の枕を比較できるチャンスです。ぜひご自身にマッチした枕を見つけて、極上の寝心地を体感してみませんか？

この記事を書いた人

著者・監修

ヘヤゴト編集長 株式会社ヘヤゴト マーケティング本部

家具インテリア・寝具のWEBサイト「HEYAGOTO」「Seiloo」「Shopnavi」「MyGallery」「ヘヤゴトフリマ」を運営する株式会社ヘヤゴトの編集長。家具のプロとして、皆様の生活に役立つ情報を発信しております。