
マットレスは毎日の睡眠の質を左右するアイテムの一つです。自分の体に合うものを選ぶことで、快適な眠りを叶えることができるでしょう。
そのためには、マットレス選びのコツを確かめておくことが大切です。
本記事では、マットレスの基礎知識や、体重・寝姿勢などに合った商品を選ぶポイントをお伝えします。
この記事のポイント
- マットレスの役割は、背骨のS字カーブを維持して良い寝姿勢を保ち、さらに体圧を分散して快適な睡眠をサポートすることです。
- マットレスの種類は、コイル系 (スプリング、詰め物、側生地)とノンコイル系に分かれます。
- マットレスには体重別や寝姿勢別の適切な硬さがあります。
- マットレスを買うなら展示会に行くのがおすすめです。
マットレスについての基本知識
まずは、マットレスの基本について解説します。主な役割や種類、材質について確かめていきましょう。
マットレスの役割
マットレスは弾力があり、寝ている間の体をしっかりと支えてくれます。
人間が眠るときは、直立時と同様に背骨がゆるやかにS字を描くことが理想といわれています。
マットレスを使うことで背骨のS字カーブを維持することができ、良い寝姿勢を保ちやすくなることがメリットです。
また、マットレスは寝ている間の体圧を分散してくれる働きもあります。体圧が一部に集中してしまうと、体が痛む原因にもなってしまいます。
マットレスで体圧分散することで体に負担がかからず、心地よく眠ることができるでしょう。
マットレスの種類
マットレスは、主にコイル系とノンコイル系に分けられます。コイル系のマットレスは、スプリング・詰め物・側生地の3層で構成されています。
中心に金属のばねが入っており、それを挟むように詰め物が重ねられ、全体が側生地で包まれていることが特徴です。
ノンコイル系は内部にスプリングが入っていないマットレスのことです。
コイル系マットレスと比較すると軽量で、処分するときに分別しやすいこともメリットの一つです。
また、マットレスに直に脚の付いた脚付きマットレスや、敷布団と同じように使える薄型マットレスなどもあります。
ライフスタイルに応じて適した種類のマットレスを選びましょう。
マットレスの材質
マットレスの材質は製品によって異なります。主な素材の違いをチェックしてみましょう。
コイル系のマットレスは主にボンネルコイルが使われているものと、ポケットコイルが採用されているものに分けられます。
ボンネルコイルは金属のばねがつながった形状をしており、シンプルな構造をしています。
体を面で支えることができ、沈み込みにくいことが特徴です。
ポケットコイルはコイルが一つひとつ不織布に包まれており、体を点で支えることができます。コイルの数が多いほど体圧分散性が高くなります。
ノンコイル系のマットレスの場合、ウレタンフォームやファイバー、ラテックスなどの素材がよく見られます。
ウレタンフォームはスポンジのような素材で、体へのフィット感がある点が魅力です。製品によって低反発や高反発に分けられます。
ファイバー素材はポリエチレンなどの素材を網目状に固めて作られています。
通気性が良く、水洗い可能な点が他の素材との大きな違いです。
ラテックスはゴムノキから採れる液体から作られた素材で、弾力や柔らかさがあります。
他の素材よりも重めですが、ホコリが出にくいことがメリットです。
体重や寝姿勢に合ったマットレスの硬さ・サイズの選び方
マットレスの適切な硬さやサイズは、体格や寝姿勢などによって異なります。こちらでは、適したマットレスを選ぶコツを解説します。
【体重別】適切な硬さのマットレスの選び方

適切な寝姿勢を保つためには、マットレスの硬さが重要とされます。
硬すぎるマットレスは背骨がゆるやかなS字を描けず、肩や背中、腰などを痛める原因になることがあります。
反対に、柔らかすぎるマットレスは深く沈みこんでしまい、腰などに負担がかかってしまうため注意が必要です。
適度な硬さのものを選ぶことが求められます。
マットレスの沈み込みは体重によっても変わります。
体重が軽い人ならちょうど良い硬さに感じられるものでも、体重が重い人は底付き感を覚えてしまうことがあるでしょう。
マットレスを使う人の体重も考慮して、適したマットレスを選ぶことが大切です。
マットレスの硬さを測る目安の一つが「ニュートン(N)」と呼ばれる指標です。
ウレタンマットレスの硬さは、ニュートンの数値を見ることで判断できます。
体重が50kg前後の人は、100ニュートン程度のやや柔らかめのマットレスを使うことがおすすめです。
50~70kg程度の人は150ニュートン前後の普通の硬さのマットレスがちょうど良いでしょう。
体重70kg以上の人は180ニュートン程度の硬めのマットレスが向いています。
ただ、こちらでご紹介した数値はあくまでも目安です。実際には使う人の好みも考慮して、マットレスの硬さを決めましょう。
【寝姿勢別】適切な硬さのマットレスの選び方

人によって、仰向け・うつ伏せ・横向きと、寝るときの姿勢はさまざまです。
寝姿勢によっても、マットレスの適切な硬さは変わってきます。
仰向け派の人は腰が沈み込みすぎない硬さのマットレスを選ぶことがおすすめです。
柔らかすぎるマットレスだと腰に負荷がかかりやすくなり、背中も丸まってしまいます。
良い寝姿勢を保ちにくくなってしまうため、ある程度硬めのマットレスが適しています。
うつ伏せ寝は腰が反り返りやすくなるほか、首にも負担がかかりやすくなるといわれています。
仰向け派と同様に、体をしっかりと支えられる硬めのマットレスがおすすめです。硬さがあることで寝返りも打ちやすくなるでしょう。
横向きで寝る場合、仰向けのときと比較すると体がマットレスに接する面積が小さくなります。
限られた面積で体重を支えるため、体圧分散にすぐれたマットレスを選ぶことがおすすめです。
肩や腰への負担を和らげるため、硬めのマットレスよりは柔らかめのほうが適しているでしょう。
適切なサイズのマットレスの選び方
マットレスを選ぶときは、使う人の体格や使用人数に応じたサイズを探すことも大切です。
必要な幅や長さのあるマットレスを選びましょう。
マットレスのサイズは、横幅に応じて変わります。セミシングルサイズは幅85cm程度で、マットレスのなかではもっともコンパクトになります。
子どもや小柄な人が1人で寝るのに適したサイズです。
シングルサイズは幅97cm程度です。大人1人が寝られる大きさですが、大柄な人や寝返りを頻繁に打つ人は窮屈に感じてしまうことがあるでしょう。
その場合は幅120cm程度のセミダブルサイズを選ぶこともおすすめです。
ダブルサイズは幅が140cmほどあり、大人2人が並んで寝ることもできます。
ただ、体格次第では寝返りが打ちにくくなるでしょう。夫婦やカップルで並んで寝たい場合、余裕を持って幅150cmのワイドダブルサイズを選ぶこともおすすめです。
幅160cm程度のクイーンサイズなら、大人2人と幼児1人が並んで眠ることもできます。
幅180cm程度のキングサイズであれば、大人2人と子ども1人がゆったりと寝られるでしょう。
ただし、設置する際は寝室のスペースを十分に確保することが大切です。玄関や廊下などの搬入経路のサイズも図っておきましょう。
また、マットレスの長さは195cm程度のものが一般的ですが、身長が高い場合は長さが足りない場合もあるでしょう。
高身長の人はロング丈のマットレスを選ぶことでゆったりと足を伸ばして寝られます。
ロングサイズマットレスの長さはメーカーによって異なりますが、205~210cm程度が目安です。必要に応じて検討しましょう。
ただし、ロングタイプのマットレスの場合、一般的に市販されているマットレスカバーから該当のサイズを見つけにくくなります。
同様に、マットレスの厚みが30cm以上になった場合も市販のマットレスカバーでは合わないことがあります。
マットレスのサイズに合うカバーはメーカーで購入できますが、選択肢が狭まってしまう点に留意しましょう。
さらに、ベッドのフレームが受注生産となる場合もあり、納期に注意が必要です。
マットレスは快眠のために欠かせないアイテムです。体重や寝姿勢などに合わせ、理想的なものを探しましょう。
こちらでは、おすすめのマットレスをご紹介します。
(まとめ)マットレスの選び方を知ってぴったりのものを見つけましょう!
マットレスの基本的な知識や選び方、おすすめ商品をご紹介しました。
マットレスを購入するときは、普段の寝姿勢や体重など、さまざまなポイントを考慮して体に合うものを選ぶことが大切です。
購入する前に店舗や展示会で実際に商品に触れ、使い心地を試したほうが良いでしょう。
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